大丁場から瀬戸内海を望む
(写真:オオクボエンタープライズ)

 庵治産地があるのは瀬戸内海に面した香川県高松市の北東部です。霊峰・五剣山の北西で採掘されています。「大丁場」は、60万㎡の広さを誇り、約500年は採掘されてきていますが、この先何百年も採り続けていけるだけの豊富な量があると言われています。

 「庵治石」の魅力は、何よりもその美しさ。独特の「斑(ふ)」と呼ばれるかすり模様が、独特の風格や存在感を与えます。そして、もう1つの魅力はその硬さ。また、鉱物が緻密に結合されていることによる硬い石質は、細かい細工や彫刻を可能にし、磨けば磨くほど深みのある艶が出てきます。
 

「庵治石細目」の模様

 しかし、高い品質と石質を誇る一方で、キズなどがとても多く、製品にできる量はごく僅かで、最高級石材になるのは採掘量全体の3~5%にまでなってしまうと言われています。その稀少性と石質、独特の美しさから「最高級の銘石」「花崗岩のダイヤモンド」と呼ばれています。

 「庵治石」には、「細目(こまめ)」「中細目(ちゅうこまめ)」「中目(ちゅうめ)」という種類があります。中でも、流通量が少なく、最高級と呼ばれるのは「細目」です。「松原等石材店」では、最高級と言われる「細目」の中でも「大丁場」で採掘された極上のものを中心に扱っています。

(参考文献:「庵治石の魅力教えます」日本石材工業新聞社)

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