小学校の時に、おじいちゃんと戦争の話を聞かせてもらった話。

石屋になって7年になります。縁あって、リスペクトする先輩に勧められたことをキッカケに、毎朝「お参り」するようになりました。石屋になってしばらくしてから始めたので、もうかれこれ6年になります。途中から、4年生だった長男がついてくるようになって、2年ちょっと。長男も6年生にになり、4年生の次男もついてくるようになりました。

子どもたちの様子を見ていると「『お参り』は子どもにとって最強のサポーター!」だということを本気で思っていて、いろんな方に伝えるようになっています。そんな中、これまでの研究について調べている中で、ご先祖さまのことを意識できることや、家族がどんな人生を送ってきかを知っていることが、子どもたちの育ちにいい影響があるらしい…という話と出会いました。

「お参り」をしていると、息子のひいじいちゃんやひいばあちゃんの話になることがちょくちょくあるので、それもまたいいんだろうな…と思っていると、ふと自分自身が、おじいちゃんから戦争を話を聞いた時のことを思い出しました。

夏休みの宿題でおじいちゃんに「戦争」についてインタビュー。
ちょうど息子と同じ6年生の時、長崎のおじいちゃんの家に1人で行っていた暑い夏の夜のことでした。おじいちゃんと2人、ちゃぶ台で話をしていました。「戦争のことを教えて。」って伝えると、いつもは満面の笑顔のおじいちゃんが、ちょっとうつむいてしまいました。そして、おもむろに話し始めてくれました。

戦争はしたらいけんこと。悲しかこと。

そういって、しばらくだまってしまいました。そして、たくさんの仲間が亡くなってしまったこと、自分が生き残ったことについて、涙ながらに話してくれました。小学校6年生だったボクは、いつもと違うおじいちゃんの様子に戸惑いつつ、真摯に話してくれるおじいちゃんのことを一生懸命に受け止めようとしていたことを思い出します。

おじいちゃんは、戦争の厳しい現実について、さらに語ってくれました。敵の兵士が銃を持って迫ってきた時のことも、おじいちゃんの気持ちや仕方がなかった…と言いながら、その後のことも話してくれました。おじいちゃんの涙、表情を見せてもらったことで、戦争の現実を教えてもらえた時間でした。今、この年になっても、この日の夜のことをありありと覚えています。

おじいちゃんの話について、今だから思うこと。
もしかしたら、この話をインタビューすることは、小学生には酷な話…と感じるかも知れませんが、これだけのことを語ってくれたおじいちゃんにその当時も感謝していたし、今思い出すとさらに感謝の気持ちが湧いてきます。そんな大変な状況を乗り越えて、そこにいてくれるやさしいおじいちゃんのことを心から大切に思ったことを思い出します。

実はその時に、おばあちゃんにもインタビューをしました。おばあちゃんは、長崎の原爆の被爆者で、原爆が落ちた時の様子や下から見たキノコ雲は、なすびみたいな形をしていた…って話をしてくれたことが頭に残っています。

あの夏に、おじいちゃんとおばあちゃんから聞いた戦争の話は、どんな資料よりも鮮明に頭に残っているし、その後のボク自身の人生に大きな影響を与えていたことは間違いありません。今になって、あの宿題を出してくれた当時の担任の先生に感謝の気持ちでいっぱいになっています。あの宿題がなかったら、あの時間はなかったから…。

当時のボクと今の息子を比べてみる。
この話を思い出しながら、当時のボクと長男が同じ歳だということに気づきました。息子は今、ボクがおじいちゃんから聞いたような戦争の話を聞かせてもらう機会はないだろうし、もしかしたら、そんな雰囲気さえ感じることができないかもしれません。

そう考えると、今の息子たちが、おじいちゃんやおばあちゃんから、いろんな話を聞いてほしいな…って思います。ボクにとっては、戦争の話がものすごく印象的だけれど、そうじゃなくてもおじいちゃんやおばあちゃんが小さかった頃の話やどんな学生時代を過ごしたのか…ってこと。どんな風に仕事をしてきたのかってことや、息子たちが生まれてどんなことを思ったのか…ってことなど、たくさん聞いてもらいたいな…って思っています。

もう少し勉強しないといけないけど、家族がどんな人生を送ってきかを知っていることが、子どもたちの育ちにいい影響があるらしい…という話もあるので、ボクと妻の両親、つまり息子たちのおじいちゃん、おばあちゃんにはあえて昔のことを話して聞かせてあげてほしいってお願いするつもりです。

そして、日々の「お参り」に行く中で、できるだけボクの知っている今は亡きおじいちゃん、おばあちゃんのことも話して聞かせてあげたいと思います。そうやってボクが大好きだったおじいちゃんやおばあちゃんのことを、たくさん話して聞かせることで、おじいちゃんやおばあちゃんも、息子たちのことを見守ってくれるといいな…と思っています。

庵治石細目「松原等石材店」3代目 森重裕二

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